宮原愛子18歳。旧姓、山口愛子。母を亡くし、実父は逮捕。引き取った親類が養えるわけも無く、長女の愛子は小説家、神宮寺正和こと宮原和男の養子となった。そしてその時より、宮原和男は愛子の‘お父様’になったのである。「何があってもお父様に逆らってはならない」その意味を十分に知りながらも、離れた弟妹のため、彼女は自らの過酷な運命を受け入れるのだった。