由紀恵が25歳の時に出産したのが志朗だった。女手一つで育てたが、志朗は大学を卒業してもアルバイトを続け、就職のそぶりを見せずにいた。志朗には女っ気もなく、それどころか友達すら連れてきたことはなかった。それもそのはずで、志朗は母親の由紀恵に性的な感情を抱いていたからだった。それに気づいた由紀恵は腹を割って話そうと、志朗を温泉旅行に誘った。